Un petit trou.
『小さい穴』
父が仕事に出かけていない月曜日。
午前中は母は病院で点滴を打ってもらいに行っていて、やはり犬とお留守番。
お昼に母が帰ってきて、父なしで向き合う初めての時間。
一応の理解を示してくれたかのように振舞っていた母だったけれど、今日は母の本音が随分と吐き出され、とても辛い。私なりに考えや言い訳、反論はあるけれど、今はなにも言える立場ではないから、なるべく黙って耳を傾けるだけにした。この先、ジェダイが生まれてきて、その子を母も心からいとおしいと思ってくれ、祖母としてどんな状況であっても愛してくれることをただ願うばかり。私としては、そのときが訪れるのをじっと待ち、今はどんな言葉にも黙って耐えていこうと思う。
少なくとも私の前では、一応の理解を示したように振舞ってくれている父と、母はやはりひとりの女性として、かなり違った思いでいるということを理解した。それでもいちばん大変なのは私だとわかろうとして、彼女なりに感情は抑えているのだろうけれど、感情はかなり揺れている。
私はなるべく前向きに考えていこうと、物事を運命と受け止め、心のどこかでドラマ仕立てのように考えようとしている節がある。でも「みんないろいろ言うけれど、人生はそんなドラマみたいなものじゃないんだから」と、そんな私を前に言い放った母の一言は、グサリと私の心をえぐった。確かに他人から見たら、ドラマチックに見えるかもしれないが、当事者にとっては現実にほからない。
ただいずれにしても、母には出産前後では、これはどんな場合にも限らず、力を借りなければならない。今日で妊娠29週目(8ヶ月目)に入ったところなのだけれど、先週、妊娠がわかった時点で、もうすぐにでもどこで分娩を行うのかを決めなければならないと言われた。
里帰り出産をするのであれば、だいたい32週目ごろにはもう転院先の医師にかからなければならないらしく、それならばすぐにでも病院探しや手続きを取り、34週目ぐらいには移動も済ませておくべきだと一般的にはされている。
私の希望としては、周りに友達の居ない実家近くの病院よりは、自宅近くの病院での出産を希望しているが、そうなると両親への負担が大きくなる。我が家には犬も居るし、一ヶ月も母が家を空けるとなると、仕事をしながら父も相当大変になる。だから、現実的には私のほうが移動するのがベストなんだろうけれど、そうしたところで、もともと私が大学4年のときに引っ越した今の家で、周りに知り合いもなく、心が揺れ動く母と時々気まずい思いをしながら、特にやることもなく、出産の日までを過ごすのは、想像しただけでも気が滅入ってしまいそうだ。
それにしても、自分がいざ出産するということになって、本当に思うのは、子供を育てる環境並みに産む環境というのも大切だということ。先日飛び込んだ病院は、たまたま自宅近くの産婦人科ということで、ホームページを見て、綺麗そうだということと、女性医師がいるかどうかということで選んだ。
で、今は実際の診察、分娩費用とか、分娩方法、医師の方針などを含めて、ネットで評判を調べたりもしているのだが、幸いなことにうちの近くでは、1,2番目を争う評判の産婦人科のようだ。
そして、いろいろ複雑な事情で出産を経験した人のコミュニティーとかを覗いたりもしているのだけれど、驚くことになかには、妊娠した未婚の女性に対して「ご主人はいないのですか?」みたいに無神経にたずねたり、非難までするひどい医師もいるらしい。
私が今の病院で産みたいなって思ったのは、まだ1回しか行ってないのだけれど、実はなんとなくフィーリング的なものがあって、見た感じまだ30代の若い女性医師がごくごくふつうに接してくれたこと、それによる安心感というのが大きかった。ほんの少し、戸惑いの気持ちをあらわにした私に対して、先生は表情を変えることもなく、驚いた様子を見せることもなく、客観的だけれど、決して冷たいわけではなく。
いずれにしても早く結論を出さなければ。
父が仕事に出かけていない月曜日。
午前中は母は病院で点滴を打ってもらいに行っていて、やはり犬とお留守番。
お昼に母が帰ってきて、父なしで向き合う初めての時間。
一応の理解を示してくれたかのように振舞っていた母だったけれど、今日は母の本音が随分と吐き出され、とても辛い。私なりに考えや言い訳、反論はあるけれど、今はなにも言える立場ではないから、なるべく黙って耳を傾けるだけにした。この先、ジェダイが生まれてきて、その子を母も心からいとおしいと思ってくれ、祖母としてどんな状況であっても愛してくれることをただ願うばかり。私としては、そのときが訪れるのをじっと待ち、今はどんな言葉にも黙って耐えていこうと思う。
少なくとも私の前では、一応の理解を示したように振舞ってくれている父と、母はやはりひとりの女性として、かなり違った思いでいるということを理解した。それでもいちばん大変なのは私だとわかろうとして、彼女なりに感情は抑えているのだろうけれど、感情はかなり揺れている。
私はなるべく前向きに考えていこうと、物事を運命と受け止め、心のどこかでドラマ仕立てのように考えようとしている節がある。でも「みんないろいろ言うけれど、人生はそんなドラマみたいなものじゃないんだから」と、そんな私を前に言い放った母の一言は、グサリと私の心をえぐった。確かに他人から見たら、ドラマチックに見えるかもしれないが、当事者にとっては現実にほからない。
ただいずれにしても、母には出産前後では、これはどんな場合にも限らず、力を借りなければならない。今日で妊娠29週目(8ヶ月目)に入ったところなのだけれど、先週、妊娠がわかった時点で、もうすぐにでもどこで分娩を行うのかを決めなければならないと言われた。
里帰り出産をするのであれば、だいたい32週目ごろにはもう転院先の医師にかからなければならないらしく、それならばすぐにでも病院探しや手続きを取り、34週目ぐらいには移動も済ませておくべきだと一般的にはされている。
私の希望としては、周りに友達の居ない実家近くの病院よりは、自宅近くの病院での出産を希望しているが、そうなると両親への負担が大きくなる。我が家には犬も居るし、一ヶ月も母が家を空けるとなると、仕事をしながら父も相当大変になる。だから、現実的には私のほうが移動するのがベストなんだろうけれど、そうしたところで、もともと私が大学4年のときに引っ越した今の家で、周りに知り合いもなく、心が揺れ動く母と時々気まずい思いをしながら、特にやることもなく、出産の日までを過ごすのは、想像しただけでも気が滅入ってしまいそうだ。
それにしても、自分がいざ出産するということになって、本当に思うのは、子供を育てる環境並みに産む環境というのも大切だということ。先日飛び込んだ病院は、たまたま自宅近くの産婦人科ということで、ホームページを見て、綺麗そうだということと、女性医師がいるかどうかということで選んだ。
で、今は実際の診察、分娩費用とか、分娩方法、医師の方針などを含めて、ネットで評判を調べたりもしているのだが、幸いなことにうちの近くでは、1,2番目を争う評判の産婦人科のようだ。
そして、いろいろ複雑な事情で出産を経験した人のコミュニティーとかを覗いたりもしているのだけれど、驚くことになかには、妊娠した未婚の女性に対して「ご主人はいないのですか?」みたいに無神経にたずねたり、非難までするひどい医師もいるらしい。
私が今の病院で産みたいなって思ったのは、まだ1回しか行ってないのだけれど、実はなんとなくフィーリング的なものがあって、見た感じまだ30代の若い女性医師がごくごくふつうに接してくれたこと、それによる安心感というのが大きかった。ほんの少し、戸惑いの気持ちをあらわにした私に対して、先生は表情を変えることもなく、驚いた様子を見せることもなく、客観的だけれど、決して冷たいわけではなく。
いずれにしても早く結論を出さなければ。
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