mercredi, juin 28, 2006

Tu en veux tout de même?

『それでもキミは望むの?』

今日は安息日として、周りの多大なる協力を得ながら自宅で仕事をさせてもらっているが、どうしても集中できないので、少しここで吐き出すことにした。

ジェダイの母となることを決心し、強く生きていこうと誓って数日。日に日に目覚めていく母性に、その後の不安よりも私は幸福感に満たされることのほうが多かった。

けれど、避けては通れないことがひとつ、ずっと残ったまま。

両親は私を理解してくれ、ジェダイのパピー&マミーとして全面的に私をバックアップしてくれることは言ってくれたけれど、「相手には事実はちゃんと伝えないといけない」ということだけは、念を押して言っていた。

もちろん、そう言われなくても私もわかっている。だからとても気が重いことだけれど、第二の関門として、それに正面から向き合おうと、MSNで彼と話せるタイミングを以来ずっとはからっていた。週末に一度、オンラインになっていたので話かけたけれど、返事はなかった。

気分屋な彼なのはわかっているし、姿が見えないぶん、彼のそのときの都合だってわからない。そしてその後しばらく見かけなくなって、今日やっと彼がつかまり、勇気をもって話かけた。

彼とはそれこそ先週、3日違いのお互いの誕生日を「おめでとう」と声をかけあったばかり。だから一応、連絡は続いてはいた。元恋人のお友達として。

まず最初になんと言って切り出すか? それを考えるととても頭が痛かった。でもとりあえず、イスラエル情勢のニュースが報道されたばかりだったので、まずはそれを気遣う言葉から切り出した。

「誘拐についてはとっても悲しいことだけど、僕については大丈夫。僕らは最高の防衛体制だからね」

彼の専門はパリの学校時代から(今もまだ籍は置いている)イスラエルの防衛戦略。まさに彼の専門分野だから、気持ちよく話を続けてきた。

そんな彼に伝えなければならない、とてもヘビーな真実。半年も会っていない元彼女から、突然に子供ができたと知らされて、混乱しない男性はいないだろう。そのことを考えると、心が痛かった。姿が見えないだけに。9月にイスラエルに遊びに行く約束をしているぐらいだったのに、それが急に知らない間にまったく別の展開になっているだなんて。

彼の反応は、想定していた最悪のものではなかったけれど、やはりかなり混乱し、信じられない様子だった。というか、しきりに「そんなことはあり得ない」と言っていた。と同時に、そんな大切なことに今まで気づかない女に今改めて幻滅したかもしれないし、やっぱりそれなりの言葉も放たれた。

でもそれも全部受け止める覚悟をしていた。どうしたって私はすべての現実を受け止めなければならないし、それはおそらく彼でなくても、どんな男性でもきっと同じような反応を示すだろうから。

彼の前ではなかなか本音を打ち明けられない私をおそらくわかっていて、「正直にキミがどうしたいか言ってごらん」と言われたので、正直な希望は伝えた。それは一方的な希望であってもなんでもいいから、この際とにかく。

現実的には厳しい私たち。今や彼はフランスにいるわけでもなく、既にイスラエル国籍も取得していて、それから宗教上の問題、etc。だから私たちは離れたはずなのに。

彼がイスラエルへ発つことを決めたとき、「私たちは本当は始めちゃいけなかったんだ」ということを言われて、とても悲しかった。それからやっぱり国民性の違いをとても痛感した。

そして私たちは友達以上、恋人未満(少なくとも私にとっては)として、最後のときまで過ごしていた。そこでちゃんとケジメがつけられなかった自分に対して、きっと周囲は非難するだろう。

でも人間の気持ちというのは、数式のようにはいかないのだ。

彼はまた明日話し合おうと言った。そしてきっともっと話し合わなければならないと。

でも私としては、事実を彼に知ってもらうというだけで、それ以上は望んでいないし、期待はできないと思っている。だから正直、話し合うことなんてないのに。

私にはもうわからない。
ジェダイがそれでも生まれてきたいと言って、この世に生を受けるのなら、私は命をかけてそれを守り、どんな困難があったとしても、世界一幸せだと思ってもらえるように努力するだけなのだ。