La 32ème semaine.
『32週目』
3連休の後ろ2日間は、天候も悪いのであえて出掛けずに、家でのんびりと過ごしていた。そして昨日は午後から来客の予定だったのだけれど、午前中、急な取材依頼の電話が。訊くまでもなく、電話をかけてきた当人が体調不良だと、電話口ですぐにわかった。それくらいひどい風邪声。当日、午後からの取材だった上、既に約束していたので、一瞬どうしようか迷ったけれど、とりあえず来客予定の人に連絡を入れて、最悪、取材先近くで落ち合うことを提案。自分も今、妊娠している如何にかかわらず、突然に体調不良ということもありうるので、とりあえずお仕事をお引き受けすることにして、すぐに電話を折り返す。電話をもらったときも、お腹が異様に空いていたので、ちょうど早めに昼ごはんをつくっていた最中だったので、急に出掛けることになったのにも対応できたし。
というわけで、急遽、赤坂にある某ホテルへ向かう。先日いただいた洋服を着ていこうかと思ったけれど、やっぱりお腹が目立たなくて、マタニティー演出のため、少々お腹周りはきつくなってきたけれど、まだまだ全然ファスナーも閉まる、普段着のワンピースで出掛ける。すると電車に乗って、堂々と優先席に座るや否や、目の前に座っていた初老のご婦人に声を掛けられる。
「何ヶ月?」
「来週で9ヶ月目に入るところです」
「えぇっ~!! 周りに信じてもらえないでしょう? 全然スリムだから」
「えぇ、そうなんです」
なかなか見た目で妊婦とわかってもらえないのも、実は結構なお悩み。それから実はそのご婦人は、子供に歌を聞かせたりするボランティアをされているなど、彼女が下車するまでの数駅の間、楽しくおしゃべり。妊婦であることをきっかけに、こうやって世代の違う人とも容易にコミュニケーションを取る機会が増えるのも、なかなか悪くないなと思った。多分、これが赤ちゃん連れになったら、もっと広がるんだろう。
ところが、それからしばらくして、急に気分が悪くなった。ふつうに座っているのが辛くなってきて、手すりにつかまったりしたけれど、だんだん気が遠のいていくのがわかる。先週は調子がよかったし、栄養のバランスは結構気を遣っているので、鉄分のサプリメントを飲まずに外出したせいなのか、完全に貧血の様相。もしくは、やっぱり着てきた洋服のせいで、多少、身体が締め付けられているせいなのか、はっきりとその原因はわからないけれど、とにかく意識がどんどん遠のいていく。意識を完全に失う寸前に、なんとか気分が回復しだす。気がつくと、前に座っているご婦人に「大丈夫? 顔色悪いわよ。よかったらお茶あるけど」と声をかけられたが、とりあえず元には戻ったので「ありがとうございます。大丈夫です」と言って電車を降りて乗り換えて、そのまま取材先になんとか辿り着く。
会見が始まると、とりあえず写真を押さえ、あとはICレコーダーに頼ろうかと思っていたら、なんと電池切れ。うっかりしていた。おまけに出席者は日本人だけじゃなく、半分は英語。通訳機が用意されていたけれど、これは録音に頼れないので、否が応にも集中して聞かなければ。それでも幸いだったのは、紙資料が結構配られて、内容はハードのデモンストレーションと、事業戦略といった比較的わかりやすいものであったことだ。しかしそれにしても、登壇者が変わるたびに席を立ち、カメラを構えて撮影する、大きなお腹の記者の姿は相当に目立っていたことだろう。
会見後はプレゼンされたデモ機の撮影を手際よく済ませ、その場を退散。それからまっすぐ家に帰り、しばらく休憩。取材後に、人と会うことになるかもしれなかったので、原稿締切時間をいつもより遅く見積もって先方にお願いしていたぶん、ゆっくりと休憩することができて、結果的に助かった。
家に帰って、倒れこむようにソファに横になると、結構お腹が張っているというか、固くなっていたが、しばらくして、ヨーグルトなんかを食べたりした途端、もとに戻り、胎動も活発に。
以前は、ボコボコって感じの胎動だったけれど、最近はグリグリって感じで、皮膚を突き破って飛び出してきてしまうのではないかと思うほどに力強い。横になっていると、外側から見ても皮膚が内側から波打っているのがわかるほどで、まるでホラーか鬼畜映画のようだ。
いつものように原稿を上げ、先方に送って、後はひたすら横になる。最近は下階のソファで寝ることも多かったのだけれど、同じ姿勢がちょっと辛かったので、久々に屋根裏のベッドで眠る。だけど、なんだか息苦しくて、2,3時間は眠れず。
調子がよかったり、急に悪くなったり。妊婦というのは本当にコントロールが難しい。ここ最近、急に暑くなったり、肌寒くなったり、そういうのも多分、影響しているのだろう。
なにはともあれ、来週からは9ヶ月目に入る。妊娠を自覚して、まだ一ヶ月未満だけれど、さすがに今は、ふつうではない自分の身体を認識する毎日。いくら頑丈な身体であっても、やはりふつうとは違うのは確か。とはいえ、今日も電車の中でご婦人と話していたけれど、今のところ、時々しんどいときはあるけれど、つわりとか、マタニティーブルーみたいなのもほとんどない。吐いたことは一度もない。このまま順調に出産できるといいけれど。多少私自身の身体がしんどくても、ジェダイにさえ問題がなければ、それで十分。
3連休の後ろ2日間は、天候も悪いのであえて出掛けずに、家でのんびりと過ごしていた。そして昨日は午後から来客の予定だったのだけれど、午前中、急な取材依頼の電話が。訊くまでもなく、電話をかけてきた当人が体調不良だと、電話口ですぐにわかった。それくらいひどい風邪声。当日、午後からの取材だった上、既に約束していたので、一瞬どうしようか迷ったけれど、とりあえず来客予定の人に連絡を入れて、最悪、取材先近くで落ち合うことを提案。自分も今、妊娠している如何にかかわらず、突然に体調不良ということもありうるので、とりあえずお仕事をお引き受けすることにして、すぐに電話を折り返す。電話をもらったときも、お腹が異様に空いていたので、ちょうど早めに昼ごはんをつくっていた最中だったので、急に出掛けることになったのにも対応できたし。
というわけで、急遽、赤坂にある某ホテルへ向かう。先日いただいた洋服を着ていこうかと思ったけれど、やっぱりお腹が目立たなくて、マタニティー演出のため、少々お腹周りはきつくなってきたけれど、まだまだ全然ファスナーも閉まる、普段着のワンピースで出掛ける。すると電車に乗って、堂々と優先席に座るや否や、目の前に座っていた初老のご婦人に声を掛けられる。
「何ヶ月?」
「来週で9ヶ月目に入るところです」
「えぇっ~!! 周りに信じてもらえないでしょう? 全然スリムだから」
「えぇ、そうなんです」
なかなか見た目で妊婦とわかってもらえないのも、実は結構なお悩み。それから実はそのご婦人は、子供に歌を聞かせたりするボランティアをされているなど、彼女が下車するまでの数駅の間、楽しくおしゃべり。妊婦であることをきっかけに、こうやって世代の違う人とも容易にコミュニケーションを取る機会が増えるのも、なかなか悪くないなと思った。多分、これが赤ちゃん連れになったら、もっと広がるんだろう。
ところが、それからしばらくして、急に気分が悪くなった。ふつうに座っているのが辛くなってきて、手すりにつかまったりしたけれど、だんだん気が遠のいていくのがわかる。先週は調子がよかったし、栄養のバランスは結構気を遣っているので、鉄分のサプリメントを飲まずに外出したせいなのか、完全に貧血の様相。もしくは、やっぱり着てきた洋服のせいで、多少、身体が締め付けられているせいなのか、はっきりとその原因はわからないけれど、とにかく意識がどんどん遠のいていく。意識を完全に失う寸前に、なんとか気分が回復しだす。気がつくと、前に座っているご婦人に「大丈夫? 顔色悪いわよ。よかったらお茶あるけど」と声をかけられたが、とりあえず元には戻ったので「ありがとうございます。大丈夫です」と言って電車を降りて乗り換えて、そのまま取材先になんとか辿り着く。
会見が始まると、とりあえず写真を押さえ、あとはICレコーダーに頼ろうかと思っていたら、なんと電池切れ。うっかりしていた。おまけに出席者は日本人だけじゃなく、半分は英語。通訳機が用意されていたけれど、これは録音に頼れないので、否が応にも集中して聞かなければ。それでも幸いだったのは、紙資料が結構配られて、内容はハードのデモンストレーションと、事業戦略といった比較的わかりやすいものであったことだ。しかしそれにしても、登壇者が変わるたびに席を立ち、カメラを構えて撮影する、大きなお腹の記者の姿は相当に目立っていたことだろう。
会見後はプレゼンされたデモ機の撮影を手際よく済ませ、その場を退散。それからまっすぐ家に帰り、しばらく休憩。取材後に、人と会うことになるかもしれなかったので、原稿締切時間をいつもより遅く見積もって先方にお願いしていたぶん、ゆっくりと休憩することができて、結果的に助かった。
家に帰って、倒れこむようにソファに横になると、結構お腹が張っているというか、固くなっていたが、しばらくして、ヨーグルトなんかを食べたりした途端、もとに戻り、胎動も活発に。
以前は、ボコボコって感じの胎動だったけれど、最近はグリグリって感じで、皮膚を突き破って飛び出してきてしまうのではないかと思うほどに力強い。横になっていると、外側から見ても皮膚が内側から波打っているのがわかるほどで、まるでホラーか鬼畜映画のようだ。
いつものように原稿を上げ、先方に送って、後はひたすら横になる。最近は下階のソファで寝ることも多かったのだけれど、同じ姿勢がちょっと辛かったので、久々に屋根裏のベッドで眠る。だけど、なんだか息苦しくて、2,3時間は眠れず。
調子がよかったり、急に悪くなったり。妊婦というのは本当にコントロールが難しい。ここ最近、急に暑くなったり、肌寒くなったり、そういうのも多分、影響しているのだろう。
なにはともあれ、来週からは9ヶ月目に入る。妊娠を自覚して、まだ一ヶ月未満だけれど、さすがに今は、ふつうではない自分の身体を認識する毎日。いくら頑丈な身体であっても、やはりふつうとは違うのは確か。とはいえ、今日も電車の中でご婦人と話していたけれど、今のところ、時々しんどいときはあるけれど、つわりとか、マタニティーブルーみたいなのもほとんどない。吐いたことは一度もない。このまま順調に出産できるといいけれど。多少私自身の身体がしんどくても、ジェダイにさえ問題がなければ、それで十分。

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