ジェダイ誕生物語 ~キレてないですよ~
あっという間の分娩。ジェダイがツルンと出てきた瞬間に思ったのは、安堵の次に「楽勝! これなら代理母もできるかも」。
取り上げられたジェダイは、すぐさま助産婦さんに拉致されて、体重を測られたり、いろいろ取り調べを受けているもよう。
「3132グラム、51センチです」
……思わず耳を疑った。だって、予定日より17日も早く生まれてきたのに(しかも後日カルテを覗き見した際に「切迫早産」の判子が押されていた)、既に標準体重を超えていたなんて。37週でこんなに育っていたのなら、40週までかかっていたら、いったいどれだけ大きく生まれてきたのだろう。
分娩後は、医師は母体の手当てをする。空気の抜けた風船のようにしぼんだ子宮を押して、まだ残っている羊水を外に排出しているのがわかる。
それから、分娩時に切開することが多い会陰部も「切れてはいなくてかすり傷程度ですが、一応縫っておきますから」と主治医。局部麻酔を打ち、縫合している様子も、陣痛後には蚊に刺されるようなもの。
"夜の助産婦"さんは少し離れたところで、ジェダイの身体を拭いたり、ジェダイとともに排泄されたいろいろなものを測ったりして忙しくしている。
カルテに記入された胎盤の重さを見て、「大き~い」と驚愕する医師。毎日毎日多くの赤ちゃんを取り上げてきた先生でさえも、ジェダイはやはり身体的に他の新生児といろいろ異なるようだ。
あぁそうやって、大きな胎盤に必死でしがみついて、母親が妊娠中にそうとは知らず、あれだけむちゃをやっていても、ジェダイはここまで生き抜いてきたんだ。
30分ほどで母体の処置を終え、医師のほうは分娩室を後にする。あとは"夜の助産婦"とジェダイと、3人でそのまま1時間半ほど過ごす。
"夜の助産婦"さんは、私の入院後の回診の記録を改めて見ながら「でもやっぱり1時くらいの時点では、指一本分しか子宮口が開いてなかったのよねぇ。だからそのときには先生に朝になったら子宮口を開かせる薬を飲ませましょうってことで報告してたのよ。それがたった2時間で……」と、やっぱりまだ信じられない様子。
そうしてジェダイの世話をひととおり終えると、"夜の助産婦"さんはジェダイを私のもとに連れてきて、左腕に抱かせてくれた。ジェダイは連れてこられるとき、「イヤ~」と駿河、遠州地方の訛りのあるイントネーションで叫び、大人たちの笑いを誘った。
初めて胸に抱いた我が子。母性云々とかよりも、不思議な感覚。そして"夜の助産婦"さんは「おっぱい飲ませてみます?」と、ジェダイの口を強引に私の乳首へと押し付ける。それまで羊水をゴクゴクと飲んでいたジェダイが、生まれて初めて母親の初乳を口に含んだ瞬間は、なんだか脳が刺激され、子宮がキューっとなる感じ。
分娩から2時間ほど経って、車椅子に乗り、先ほどまでの戦場となった病室へ移動。
分娩室を出た第一声は「シャバの空気はウマイのぅ……」。
車椅子を押してくれる"夜の助産婦"さんは、このとき既に"明け方のお母さん"のような存在になっていた。
取り上げられたジェダイは、すぐさま助産婦さんに拉致されて、体重を測られたり、いろいろ取り調べを受けているもよう。
「3132グラム、51センチです」
……思わず耳を疑った。だって、予定日より17日も早く生まれてきたのに(しかも後日カルテを覗き見した際に「切迫早産」の判子が押されていた)、既に標準体重を超えていたなんて。37週でこんなに育っていたのなら、40週までかかっていたら、いったいどれだけ大きく生まれてきたのだろう。
分娩後は、医師は母体の手当てをする。空気の抜けた風船のようにしぼんだ子宮を押して、まだ残っている羊水を外に排出しているのがわかる。
それから、分娩時に切開することが多い会陰部も「切れてはいなくてかすり傷程度ですが、一応縫っておきますから」と主治医。局部麻酔を打ち、縫合している様子も、陣痛後には蚊に刺されるようなもの。
"夜の助産婦"さんは少し離れたところで、ジェダイの身体を拭いたり、ジェダイとともに排泄されたいろいろなものを測ったりして忙しくしている。
カルテに記入された胎盤の重さを見て、「大き~い」と驚愕する医師。毎日毎日多くの赤ちゃんを取り上げてきた先生でさえも、ジェダイはやはり身体的に他の新生児といろいろ異なるようだ。
あぁそうやって、大きな胎盤に必死でしがみついて、母親が妊娠中にそうとは知らず、あれだけむちゃをやっていても、ジェダイはここまで生き抜いてきたんだ。
30分ほどで母体の処置を終え、医師のほうは分娩室を後にする。あとは"夜の助産婦"とジェダイと、3人でそのまま1時間半ほど過ごす。
"夜の助産婦"さんは、私の入院後の回診の記録を改めて見ながら「でもやっぱり1時くらいの時点では、指一本分しか子宮口が開いてなかったのよねぇ。だからそのときには先生に朝になったら子宮口を開かせる薬を飲ませましょうってことで報告してたのよ。それがたった2時間で……」と、やっぱりまだ信じられない様子。
そうしてジェダイの世話をひととおり終えると、"夜の助産婦"さんはジェダイを私のもとに連れてきて、左腕に抱かせてくれた。ジェダイは連れてこられるとき、「イヤ~」と駿河、遠州地方の訛りのあるイントネーションで叫び、大人たちの笑いを誘った。
初めて胸に抱いた我が子。母性云々とかよりも、不思議な感覚。そして"夜の助産婦"さんは「おっぱい飲ませてみます?」と、ジェダイの口を強引に私の乳首へと押し付ける。それまで羊水をゴクゴクと飲んでいたジェダイが、生まれて初めて母親の初乳を口に含んだ瞬間は、なんだか脳が刺激され、子宮がキューっとなる感じ。
分娩から2時間ほど経って、車椅子に乗り、先ほどまでの戦場となった病室へ移動。
分娩室を出た第一声は「シャバの空気はウマイのぅ……」。
車椅子を押してくれる"夜の助産婦"さんは、このとき既に"明け方のお母さん"のような存在になっていた。
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