mardi, août 15, 2006

Une belle promenade d'après-midi.

『ある美しき午後の散歩』

昨日は都内は朝から大停電。幸い私の住む区は異なる電気系統下にあるようで、一切の被害なし。まぁ今回の停電はバックアップも無意味になってしまうような、ある種"想定外"の人為的事故が原因だったのだけれど、電気ひとつでこれだけ麻痺してしまう、電力依存な首都機能を思い知ったという感じ。それにしても、暑さでエレベーターに閉じ込められたりしただけでも命取りになりかねない状況、信号機が作動しなくなり交通事故だって起こりかねない状況、二次災害など、報道される限りでは犠牲者やけが人がなかったのが不幸中の幸い。こんなとき、外出していなくてよかったと、そういえば昨秋、パリの某駅でエレベーターに長時間閉じ込められたときのことを思い出す。あのときは明らかに重量超過によって、エレベーターがストップし、満員のエレベーターにまさに箱詰めにされたような状態で、しかも異常気象で10月末にもかかわらず高温のパリ。このまま息絶えたら嫌だなぁと思ったものだ。

そして昨日は午後から友達が遊びに来てくれた。先週も遊びに来てくれたお友達だけれど、今回はお盆休みということもあって旦那様も伴って。しかし夫婦揃って来てくれるとは思っていなかったために、いつものように気軽に考えていて、風呂上りの髪の毛は半乾きだし、思いっきり部屋着だし……の状態で大変失礼してしまった。でもまぁ彼女のところには居候させてもらったりもしたので、まぁいまさらか……と開き直って、身汚い格好を許してもらう。

旦那さんに会うのは5月末以来のことなので、やはり改めていろいろ報告をさせてもらう。まぁ報告以前に、この変わり果てた姿を見てもらえば一目瞭然なのだが……。でもやっぱりご多分に漏れず質問されるのは、「本当につわりとかなかったの?」ってこと。どんなに鈍感なのか、それとも極度の軽症だったのか、本当に心当たりらしきものが僅かにある程度。今だってそうだけれど、食べづわりみたいなのは一切ない。そのぶん人よりうっ血によるめまいとかがひどいのかもしれないが、いろいろとネットで妊婦さんのコミュニティーなんかを覗いたりしてみても、自分は妊婦のわりにはトータルでは症状が軽いほうなのかもしれない。この調子で出産も安産であることを願うばかりだ。

だけど今自分の腹部を断面図とかで見た場合、一体どんなふうになっているのだろう? 胴体のほとんどが子宮に侵略され、血液も子宮に集中して流れている状態で、それでも一応、生きていられるように他の臓器や器官が機能しているのだから、不思議で仕方がない。そのことを話していたら、友達の旦那さんが「子持ちししゃもの状態じゃない?」って。あぁまさにそんな感じかも。子持ちししゃもって、お腹にめいっぱい卵が詰まってて、そのくせ申し訳なさそうに他の臓器がその傍らにあったりする。

帰り際、玄関先で「お腹を触ってもいい?」と訊かれ、夫婦揃ってジェダイハウスを撫でてもらう。「へぇ~、そうなのかー。めいっぱいって感じだね」って言われて、改めて自分自身も「そうなのかー」って思ったのは、確かにお腹が出ていると、ふつうなら贅肉でプルプルしているイメージ。私にしては妊娠がわかってからのもうこの1ヶ月半は当たり前のように接してきた自分のお腹だけれど、確かに改めて思うと、この硬さはまさに40センチぐらいの体長で既に2キロ以上ある人間と羊水がこの狭い空間に収められているのだ。それはまさに"子持ちししゃも"の状態であり、その大きさの人形を誤って呑み込んでしまったことを想像すればよい(そこまで不注意な人はいないだろうが)。

そう言えば、昨日ぐらいからかなり子宮の位置が下がった感があり、息苦しさがかなり楽になった。それに、うっ血状態も軽くなったせいか、ソファから軽快に起き上がることができるようになった。

いよいよなんだなー。

ふつうなら、10ヶ月とか待ちわびて待ちわびての対面なんだろうけど、私の場合は「もう出てきちゃうのかー」って、もうちょっと金庫にでも預けておきたい気分。別々の個体になってしまって、離れ離れになるのはやっぱり寂しい。こんな調子じゃ、将来、ジェダイが大きくなったとき、なかなか子離れもできなさそうだ。